皆さん、こんにちは。 未来と社員に愛される会社づくりの専門家 社会保険労務士の竹内誠一です。
早いもので今年も11月、あっという間に年末ですね。11月の会社勤めの方の事務手続きといえば毎年恒例の年末調整、自営業の方は年明けの確定申告ですね。慣れていない方にとっては、この時期は毎年頭を抱える悩ましい時期です。そして、この時期に日本年金機構から届くのが社会保険料(国民年金保険料)控除証明書です。今日は、この社会保険料(国民年金保険料)控除証明書によく寄せられるご質問にお答えしていきます。
Q 社会保険料(国民年金保険料)控除証明書とは何ですか?
A 控除証明書は、あなたが平成29年中に納めた国民年金保険料の納付額を証明する書類です。年末調整・確定申告をするときに、納めた国民年金保険料の納付額の適用を受ける場合には、この控除証明書や領収証書を申告書に添付すること等が義務付けられていますので、届きましたら失くさずに申告などの手続きのときに提出してください。
出典:日本年金機構HP
Q 社会保険料控除って何ですか?
A 社会保険料控除とは、自分自身の社会保険料(国民年金、国民健康保険、健康保険・厚生年金保険など)を納めたとき、または、配偶者やその他の親族の負担すべき社会保険料を納めたときに受けられる所得控除のことです。申告できる金額は、年間に納めた社会保険料の金額(給与から天引きされた金額も該当します)です。なお、年末調整の申告においては、給与から天引きされた社会保険料(健康保険・厚生年金保険など)は、勤務先の方で一括して計算するので、あなたが申告書に記入する必要はありません。勤務先の方で把握ができない、ご自身が納めた社会保険料(国民年金、国民健康保険等)を申告書に記載してください。
Q 控除証明書はどのような人に送られるのですか?
A 平成29年1月1日から12月31日までの間に、国民年金保険料を納めた方(被保険者ご本人宛)に送付されます。そのため、その年に国民年金保険料を1ヶ月分も納めていない方には届きません。逆に言えば、現年度の保険料に限らず(その年度の保険料)、過年度の保険料を1ヶ月分でも納めていれば納めた分の証明書が送られてきます。
Q 社会保険料(国民年金保険料)控除証明書はいつ頃送られてくるのですか?
A 平成29年11月上旬、または平成30年2月上旬のいずれかに日本年金機構より送付されます。平成29年11月上旬発送の方は、平成29年1月1日から10月2日までの間に国民年金保険料を納めた実績がある方です。平成29年10月3日から12月31日までの間に、平成29年中に初めて国民年金保険料を納付された方につきましては、平成30年2月上旬に控除証明書を送付されます。
Q 家族(妻や子供)の国民年金保険料を納めときは?
A あなたの社会保険料と合わせて申告してください。配偶者やご家族の負担すべき国民年金保険料を納めたときは、納めた方がその保険料額を申告することができます。
Q 年末調整や確定申告以外に、この控除証明書が必要になることがありますか。
A 年末調整・確定申告の所得税の申告は行わないものの市区町村民税の申告を行う場合は、市区 町村民税の申告の際に、この控除証明書が必要となる場合があります。それ以外は、この控除証明書が必要となることはありません。
Q 申告の際に、いつから控除証明書の添付等が必要になったのですか。
A 平成17年分の申告から必要となりました。平成17年3月31日に所得税法等の一部を改定する法律が公布されたことにより、国民年金保 険料について社会保険料控除の適用を受ける場合には、納めたことを証明する書類(控除証明書や領収証書)の添付等が義務付けられました。
Q 控除証明書が届きません。見当たりません。
A 平成29年中(1月1日~10月2日)に国民年金保険料を納めているのに控除証明書が届かない 方は、お近くの年金事務所または「ねんきん加入者ダイヤル」へお問い合わせください。(年金事務所等で納付の状況を確認し、ご連絡されてから、おおむね1週間程度で送付されてきます。) なお、平成29年10月3日から12月31日までの間に、平成29年中に初めて国民年金保険料を納付された方につきましては、平成30年2月1日に控除証明書が送られてくるのでそれまでお持ちください。
このように、社会保険料(国民年金保険料)控除証明書は今年に入 ってから納付した国民年金保険料の納付額を証明するものとして、日本年金機構から送られてくる通知です。民間の生命保険料控除証明書などと一緒に失くさないように大事に 保管して、年末調整や確定申告の手続きのときにご提出ください。