〜毎月のお給料について! ここ大事です‼〜
皆さん、こんにちは。
未来と社員に愛される会社づくりの専門家
社会保険労務士の竹内誠一です。
突然ですが、社員の皆さん
皆さんが採用・雇用されていることにどれくらいの費用がかかっているか知ってますか?
または、毎月もらっているお給料に対して、どのくらい稼ぐべきかご存知ですか?
ちょっと最初から唐突ですが、でも実はこれって結構重要なことなのです。
今回は、会社がどのようにしてお給料を出しているのか、について考えてみたいと思います。
会社員の皆さんは、お給料の支払日になると、会社からお給料が支払われますよね。
そのお給料で毎月生活し、扶養している家族がいれば家族を養っていることいるでしょう。
なかには、介護を要するご両親の面倒を見ている方もいるでしょう。
働いて得る毎月のお給料は、生活の糧として欠かせません。
ということは、そのお給料を支給する会社を経営する社長さんは、社員皆さんの生活を背負っているということになります。
知っとこ!〜お給料の考え方〜
では、会社がどのようにしてお給料を出しているのか。
一般的に、賃金・お給料は、「労働の対価」と言われます。
確かにその通りで、賃金の締日から次の締日までの働き・労働に対しての賃金・お給料が、賃金の支払日に支払われます。
しかし、実際には社員の経験やスキル・実績によって、正当な「労働の対価」とは異なります。
それはどういうことか。
例えば、即戦力として採用されて、即売上を立てて稼ぐ社員は当然、新卒採用よりも高い給与条件が支給されます。
一方、新卒であれば、これから多くのことを学び、経験を積んで、少しずつ一人前になっていきます。一人前になるまでは、先輩社員に比べれば働きや売り上げは及びません。売り上げや成果が出せない間は、支給される賃金・お給料と対等の労働ができているとは言えません。
ということは、その間、働きのたりないお給料の分は会社が負担してくれているということになります。
基本的に会社は、社員に支払うお給料の3倍稼いで来てもらう必要があると言われています。
会社は、その点を社員に理解してもらうことが必要です。
また、社員の皆さんもその点を理解することが必要です。
毎月の給与が25万円だったら ×3倍で 75万円の稼ぎ。
給与30万円であれば ×3倍で 90万円の稼ぎが必要になります。
ではなぜお給料の3倍稼ぐ必要があるのか。その根拠を考えてみましょう。
知っとこ!〜あなたにかかる経費って⁈〜
採用費や人件費
会社は社員を採用にも採用する費用がかかります。
今の時代はWEB上での求人がほとんどで、その場合、人材紹介会社が働く人と企業を繋いでいます。
人材紹介会社に払う採用費の相場ですが、おおよそ年間支払う予定給与額の20%といわれています。
例えば月に25万のお給料だとしたら
25万円×12ヶ月で年間の支払い予定額は300万円。
年間支払い予定給与 300万円×20%で60万円が採用にかかる費用となります。
さらに、社員が売上を立てるまでの期間のお給料は、全て会社が負担することになります。
ということは会社は、社員1人を採用するのに採用費60万円に加えて、売上げを立てられるようになるまでの期間のお給料を必要経費として支給することになります。
逆を言えば、会社は売上0円の社員にお給料を支払っていることになります。
会社から、お給料を受け取っている社員であれば、早く会社の戦力になり売上を立てられる社員になりましょう。
教育研修費
新入社員が採用されて、一人前に仕事ができるようになるまでの期間はどれくらいでしょうか。
半年1年で一人前になれる人もいれば、2、3年かかる人もいるでしょう。その間、分からないことを先輩社員や社長に聞いたり、研修に参加させてもらったりしているはずです。
ということは、一人前になるまでは会社から働き以上のお給料をもらうだけではなく、その間、先輩社員や社長の貴重な時間を奪っていることになります。
社長の時給はとても高いです。そして、中小企業であれば社長の働きが会社の売上げに与える影響は大きく、社員が社長の時間を使えば使うほど会社の利益は下がっていきます。
それだけ、社長は生産性の高い仕事をしているということになります。
社長の5分10分を奪うことが会社にとってどれだけの損失となるか。
また、先輩社員の人件費、研修参加費も会社が負担しています。
その他、事務所家賃・水道光熱費・通信費・システム費等、快適なオフィスには相応の経費がかかっています。
その費用は社員の皆さんが住んでいるマンションやアパートの比ではないでしょう。
オフィスに行けば水道が使えて、電気が付いていて、夏は涼しく冬は暖かい。電話が使用でき、インターネットが使用できる。
顧客管理システムでの社員間の情報共有、あらゆるシステムが整っています。
その快適な環境のおかげで、残業することなくスムーズに日常業務に励むことができます。
さらに、通勤や出張、仕事上での移動には交通費が支給されます。
保険費
お客様に怪我をさせてしまったり、万一の事故をした時の保険も会社が負担してくれる。
会社がしっかり後ろで守ってくれているから社員は安心して働くことができます。
社会保険
社会保険料は労使折半で、半分は会社が負担してくれています。
粗利の考え方
社員の売上から、各種経費が引かれてその残りが粗利となります。
そう考えると、給料の3倍を売り上げて来ても足りないくらいです。
優秀な中小企業の社員は一人あたり粗利で200万円を稼いでくると言われますから給料30万円だとして、その数字はうなづくことができます。
給与の3倍稼いでくるのが常識と世の中では言われていますが実際に会社を経営してみると収支トントンか赤字。
ですから、それ以下の社員は赤字社員ということになります。
当然会社としては次への採用や投資のために資金を用意しなければなりませんから、赤字社員が多数所属していればなかなか次への一歩も踏み出すことができません。
いかがでしょうか?
会社を経営する・人を雇うということは、これだけお金がかかるということです。
毎月生活するのに欠かせないお給料。でも、そのお給料を支払う会社はこれだけの経費を捻出しているということは知れば、仕事に対する意識や取り組み方も変わってくるのではないでしょうか?
未来と社員に愛される会社づくり!
次に、もしあなたが会社を経営する社長だとしましょう。
会社がどのようにして成り立っているのか、会社を経営する・事業を行うのにどれくらいのお金がかかるのかについて、社員のほとんど方は知りません。
それは社員のせいではありません。
そのようなことを知る機会や環境がなければ知らないのも当然です。
だからこそ、そうしたことをきちんと説明することが必要になります。
社員の教育や育成は、何も仕事上の知識や技術のキャリアアップやスキルアップに限りません。
特に、中小企業の場合は、会社の経営理念や社員自身の仕事の役割とともに、会社の経営や事業のことについても関わる範囲で共有し、ともに会社の経営や事業を展開・成長させていく意識を社員が持つことも重要になります。
同じ仕事をするにも、そうした意識があるかないかで生産性に対する成果への現れ方も明らかに異なってきます。
そのために、正当な人事評価制度を導入し活用することが有効になってきます。
人事評価制度が有効に活用されれば、社員個々の目標や仕事の役割、昇給の基準等が明確になるからです。
何をすればいいのかが明確になれば、あとはそこに向けて頑張るだけです。社員が納得して仕事し、それが会社の売り上げや事業の拡大・成長に繋がれば、まさに社長と社員が同じ方向に向かうということになるでしょう。
それこそが、未来と社員に愛される会社づくりです。
社会保険労務士として、そのためのお手伝い・サポートをしています。
社員と一緒にそんな会社を作っていきたい社長さんのお問い合わせをお待ちしています!